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【実は間違っていた!】お見送り時のお辞儀のマナー

2023-06-16

こんにちは。香山万由理(かやままゆり)です。
世の中で一般的に浸透している、お客様をお見送りするときのマナーについて、「実は違いますよ!」ということをお伝えします。

1、見えなくなるまで頭を下げっぱなし⁉︎

お客様がお帰りになるとき、出口までお見送りをし、お客様が見えなくなるまでずっと頭を下げておいたままにする、という話、聞いたことありませんか?
エレベーターが閉まるまで、頭を下げておく・・
車が見えなくなるまで頭を下げておく・・

実はこれ、間違っています。
多くのマナー講師が間違っているので、世の中に伝えていった結果、これが当たり前だと思い込んでいますが、本当は違うのです。

お送りの際には、お辞儀をします。
「本日はありがとうございました!」とお礼の心を込めて頭を下げます。
しかし、お客様の姿が見えなくなるまで下げっぱなしにしておく必要はないのです。

頭を下げたままにしておくのは、
「最期のお見送り」のときです。

亡くなられた方が霊安室から出るときに、
出棺のときに、
礼をして頭を下げたままにしておきます。
これが本来の意味です。

ですから通常の場合は、お客様をお見送りするときは、
お礼の気持ちを込めてお辞儀をし、
その後は顔を上げて、にこやかに笑顔で見送ればいいのです。
場合によっては、手を振って見送るのもステキです。

最期の見送りではありませんから、
お辞儀のあとは、顔をあげてお客様の顔を見て、にこやかにお見送りするほうが、気持ちが良いと思いませんか?

2、お見送りのときは、顔をあげて笑顔で見送りましょう!

【お客様をお見送りするときのマナー3つ】
1. エレベーターホールまで
2. エレベーターで玄関口まで
3. お客様が車でお帰りになる場合

1.エレベーターホールまで見送る場合
①エレベーターの前までご案内し、上下のボタンを押します。
②エレベーターが到着し、ドアが開いたらドアを押さえ、お客様に乗っていただきます。
③お客様がこちら側を向いたら、「ありがとうございました」とお辞儀をします。
ドアが完全に閉まるまで、にこやかに「お気をつけてお帰りください」など伝え、笑顔で見送りましょう。

2.エレベーターで玄関口まで見送る場合
①エレベーターが到着し、中に誰もいなければ「お先に失礼します」と先に乗り込みます。この時、他に乗っている人がいた場合には、お客様に先に乗っていただきます。
②「開」のボタンを押した状態で、もう一方の手でドアを押さえ、お客様に乗っていただきます。
③降りる階に到着したら、「開」のボタンを押しながら、もう一方の手でドアを押さえ、お客様に先に降りていただき、出口の方向を伝えます(「お出になって右(左)手でございます」など)。続けて、自分も降ります。
④お客様を先導し、出口までご案内します。出口で再度「本日はありがとうございました」と深くお辞儀をし、お見送りをします。
お辞儀をしたら、顔をあげ、その後はお客様が見えなくなるまで、にこやかにしていましょう。もしお客様が振り返ったら、満面の笑みで、会釈をしたり、「ありがとうございました」と伝えましょう。

3.お客様が車でお帰りになる場合
①玄関の外までお客様と一緒に出て、玄関の外で「本日はありがとうございました」と深くお辞儀をします。
お客様(お客様の乗り込んだタクシー)が見えなくなるまで、にこやかに笑顔で見送ります。手を振るのも良いでしょう。
③お客様お客様のことを考え、お客様の顔が見える窓から少し離れた位置からお見送りするのがスマートです。

また、注意事項として、お辞儀をして顔を上げたあと、傍にいる人とおしゃべりなどをしたり、ダラダラとよそ見をするのは失礼にあたり、マナー違反です。

マナーとは、規則ではありません。
「相手にとって心地よい状態をつくりだすもの」
これがマナーの本質です。

ぜひ、お客様を笑顔で見送ってくださいね!