日本人はなぜ非常事態や災害時に他者を思いやることができるのか?
世界では日々、非常事態、災害が起こっています。この事態をどう捉え、どのように行動していくか、正解はありません。
ただいつも感じるのは、緊急時、災害時に日本人が自然に取る行動は、他者を思いやる心に溢れているということです。
諸外国では、非常事態が起きたとき、強盗が頻発したり、我れ先にと、他人を押しのけてまで自分のことだけを考えて行動する人が出てきます。
非常事態や災害に見舞われたときほど、その人本来の在り方が浮き彫りにななるのです。
ではなぜ日本人は、非常事態にあっても、悪事に走らないのでしょうか?
それは、
『道徳教育を小さいときから受けてきているから』だと考えられます。
日本昔ばなしにあるお話は、全て道徳を教えてくれています。
「花咲か爺さん」は、強欲に駆られることが結果的に信頼を全て失うことに繋がると教えてくれます。また動物虐待をしてはならないことも伝えています。
「北風と太陽」は、相手を力任せで強引に動かそうとするのではなく、相手を安心させ、心地よい状態を作り出すことで、相手の心は変わっていくことを教えてくれます。
このように、小さなときからむかし話を通して道徳心を身につけているのです。
小学校の遠足で、ゴミは自分で持ち帰るように教えられてきていますので、平気でポイ捨てする人の数は、日本人は少ないのではないでしょうか。
また、自分たちで教室の掃除をする習慣もあります。掃除は誰かがやってくれるものではなく、自ら行うものであるという習慣が自然と身についています。
だからこそ、スポーツの試合後、日本の選手たちがロッカールームをきれいに整えるということを、当たり前のようにできるのです。
今世界は、感染防止のため人と接するのを避けることが求められています。オンライン化が進み、リアルでコミュニケーションを取ることが少なくなってくるでしょう。
そのとき最も危惧されるのは、きちんと「教育」を受けていない人たちが自分勝手な振る舞いをし、他者を貶めるような行動をする人が増えることではないでしょうか。
この非常事態が終息したときに、一番必要とされるのは「教育」です。
奪い合う精神ではなく、分かち合いの精神を持った人たちが増えるように教育していくことを今からしていかなくてはいけません。
「生き方を教育できる人」がこの先ずっと重宝されます。
執筆者:香山万由理(かやままゆり)/ FCA代表理事・一般社団法人日本キャビンアテンダント協会理事
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